百合男子

百合男子おもしろーい!^▽^
こういうの私は大好き。おすすめです。


百合男子 1 我思う、ゆえに百合あり。 (IDコミックス 百合姫コミックス)

百合男子 1 我思う、ゆえに百合あり。 (IDコミックス 百合姫コミックス)


「我思う、故に百合あり。だがそこに我、必要なし。」だって。


どんだけ自虐なのっていうw


百合が大好きで、クラスメイトの女子たちで百合妄想してハァハァしちゃうメガネ男子くんのお話です。


という内容なので百合的な萌えはないのですけど、いわゆるポルノ目線じゃなくて、心から「百合」という女子同士の恋模様を愛してる感じに、とても好感を持ちました。


こんな男子がいたら、お友達になりたいわw かわいい^^


これ、作者の倉田嘘センセイご本人が、まずもってそーとーな百合男子なのね。


で、その百合萌えっぷりが、はたから見てるとハンパなく面白いんでしょう。


あとがき等を読むと、センセイ本人はもう萌っえ萌えで百合ん百合んなお話を描きたいのに、(男子ゆえに?)ネタ切れしちゃって、


「もうダメだ〜(泣」って、コミック『百合姫』の編集長に愚痴りつつ、自虐で「百合好きの百合男の情けない話しか思いつかない!」みたいなことを言ったら、


「あ、それやろ〜よ」って展開だったみたい。


で、冗談だろこっちはマジ凹んでんのに…と思ってたら、「あれ、いつ描き始めるの?」「はやく描いてよ」ってしつこく焚きつけられて、立派な企画書バサーッて見せられちゃって、巻頭カラー用意されてて、え〜っマジかよ!?マジで描くのかよ!?みたいな展開だったらしい。


編集者が「これは斬新だ」「当たる!」って、やたらピコンときてるのもすごいけど、


作者本人が「こ、こんなのほんとに描いていいのかッ…!?」って、初回はマジ処刑台にのぼる気持ちだったとか、


今でも「ギャグのつもりはない!」とかっていうのがまた面白いですねw


内容も、主人公の男の子が「百合名場面名鑑」とか勝手に作成してて、


『他の子と遊ばないで』とか、『あなたに触れた指先が愛おしい』とか、『嫌なら止めるけど』とか、黄金の百合萌えシチュみたいなのがあって(ウケるww)、


リアルでそういうシーン(と思われる状況)を目撃するたびに、キマシタワァァアアアー!!!とか鼻血吹いてるのがおかしいww


百合はファンタジーかリアルかみたいなことで百合男子同士が殴り合いのケンカになったりとかさw


倉田センセイはこのジャンルの先駆者として、一時代を築かれるんじゃないかなという気がします。


実際、その方向性がとても合ってらっしゃる方だと思う。


それって作者様ご本人には少々申し訳ない感想なのかもしれないのですけれど、


この方の百合マンガも一通り読んでみて、まず絵がかなり巧みな漫画家さんではないかと思うし、


百合愛が徹底しているだけにストーリーも良質と思いましたが、それでもなお、『百合男子』のほうが断然、だんっぜん面白いの。


これがまさにリアリティってことなのかな。迫力がある。


力のある人って、どんなジャンルでもどんな方向性でも、いくらでもうまいこと描けるんでしょうけれど、


やっぱ「この人はこれだな」ってとこにバンッとはまった時の迫力、面白さってものすごいものがあるんですね。


なんだかそのことも印象的だった、『百合男子』でした。


こないだ発売されたばっかですが、もう初版とほぼ同数の重版決定ですって。


すごいね〜……。でも、わかるわ^^