永遠の野原

yukiguma2007-11-04


実家のネコ、“ともちゃん”です。なかなか立派でしょう? メインクーンという品種で、これでまだ生後1年経ってないんですよ。


実家の本棚を見ると、中高生時代に好きだった漫画がまだ残っていて懐かしい気持ちになります。好きな小説は持って上京したんですけど、漫画はかさばるから置いて行ったんですよね。

『僕の地球を守って』とか『動物のお医者さん』とかいろいろありますけど、今回読み返したのは逢坂みえこさんの『永遠の野原』でした。


あの頃とても好きで、影響も受けたと思います。とくに、清楚を絵にかいたようなマリコさんが、どうしようもなく恋に落ちてしまう瞬間の描写が好き。


マリコさんは主人公の男の子・二太郎くんが電車で一目惚れした女の子なのですが、やさしい二太郎に惹かれておつきあいを始めるものの、その後、よりによって彼の親友に激しく心動かされてしまうのです。それはもう、自分でも戸惑ってしまうくらいに。


友情や信頼の先にいつも恋があれば平和ですが、なかなかそうはいかないですね。どうしようもなく心惹かれてしまう人っているものです。理性や常識や倫理、どれに照らし合わせてもNGでも。


当然、問題が起こります。やさしい人を悲しませ、恋した人には冷たくされて嫌われて、それでもどうしても忘れられずに苦しむマリコさん。別人のように変わってゆくその姿が、なぜかとても魅力的なのです。無垢で可憐な少女だった頃よりも。


社会の荒波に揉まれてすっかりスレてしまい、あの頃ほど切ない気持ちでページをめくれはしませんが、それでもいいなあと思うシーンや言葉がたくさんありました。そしていつの間にか一姫(主人公の歳の離れたお姉さん)の気持ちがやたらわかるようになっている件についてorz


素朴な感じの絵柄ですけど、構図が美しく印象的で、そういうところも好きですね。静かな映画みたいで。


さて、もうすぐ東京に着くかな〜。いま新幹線の中なのです。ビールが飲みたかったのに混み合っていて車内販売のワゴンが来てくれず、シラフでの帰還ですw