初戀@シネマアートン下北沢

yukiguma2007-10-30

観てきましたー。10月21日の日記でお伝えしたインディペンデントのゲイ映画です。


レイトショーなので20時30分開演。夜ご飯は『レ・リヤン』というカフェに行ってみたかったのですが、定休日だったので、学生時代に時々行っていた『かどまえ』というお好み焼き屋さんに行きました。広島焼きです。


ここはタレが甘濃いくっておいしいんだよねぇ〜。あー、懐かしい味ー…と、友人とウキウキしゃべりつつ食べていましたが、お店のお姉さんがつくる手元をジッと見てたら、仕上げになにか白い粉をササッと振ってる…???


も、もしやあれは味○素ではっ?!?!


いやー、学生の頃には気にならないことが気になるものですねぇw 席がきゅうくつなのも気になる。食べてる最中に目の前の鉄板をゴシゴシ洗われたのも、食べてるのになあって思って気になっちゃった。うーん、学生の頃にはちっとも気にならなかったことが(ry


まぁ、でも、とてもおいしいとは思います。大阪に行った時、難波の味乃家(あじのや)というお好み焼き屋さんに連れてってもらい、さすが本場はおいしいなと思ったのですが、そこと同じレベルくらいにおいしい気がする。それって東京ではけっこうレベル高いほうなのではないかと思います。でも白い粉の正体が気になる〜〜〜www


さて、肝心の映画『初戀』ですが、ゲイならではの葛藤がまっすぐすぎるくらいまっすぐに描かれています。とにかくメッセージがストレート。17歳の男の子が、同級生に恋をして、悩んで、歳上のお仲間たちに出会って、自分を認められるようになっていくという展開。そして、幸せなはずのゲイカップルは結婚もできない、親にも言えない、パートナーが入院した時に看病もさせてもらえないという状況に戸惑い、すっかりオネエが板についちゃったリーマンゲイは、カラダだけのゆきずりの関係の繰り返しに嫌気がさし……と、ベタと言えばベタ。でも、リアルなんでしょうね。


主人公の男の子がかわいいんですよ。小柄で、笑うとハニカミ王子にちょっと似てます。妙にもじもじしたしゃべり方で演技もあれだし、最初はイヤだったんですけど、最後にはかわいいなって思ってました。コーヒーより紅茶が好きで、好きな彼との妄想の中では、いつも自分が強引に押し倒されて「待って…」とか「イヤ…」とか言ってるのw そのくせ、その妄想でしっかりひとりHしてるのw あと下から見上げて「キスして」とかねw やけに乙女チックな男の子で笑っちゃったんですけど、それがかわいらしかったですね。


メッセージをストレートに表現すればするほど、台詞も状況設定も説明的になり、洗練からはほど遠くなると思います。この監督さんのことよく知らないですけど、きっとかっこよく撮ろうと思ってないんだと思う。だからこそ、時々すごく胸打たれることもあって。


ネタバレなんですけど、主人公の子がお仲間の、つまり初めて知り合った歳上のゲイの前でもなかなか素直になれないのね。でも、急に泣き出すの。「黙っててごめんなさい。僕、ホモなんです。誰にも言えなかった」って。


それで、歳上のオネエの彼が「わかってたわよ」って抱きしめて、「いまどきの子なんだから、自分のことはホモと言わずにゲイって言いなさい。すこし偉くなった気がするわよ」って言うの。なんかねぇ、グッときましたね。「すこし偉くなった気がするわよ」っていうのは、切なくも気概を感じる励ましの言葉だなあと。


いろいろね、ベタすぎないかすら?と思うシーンも多かったんですけど、このシーンはちょっとうるっときちゃったなw 観客はいかにもゲイな男の人が多くて、この場面では小さく鼻をすすってる音が聞こえました。


しかし、17歳とはいろいろ悩むお年頃ですねぇ。ああ、過ぎ去りし青春の日々w 私は歳上のオネエな彼くらいの年齢ですけど、こんな無垢な17歳が目の前に現れたら、やっぱりとても眩しく、でもすごく動揺しちゃうんでしょうねぇ……(オネエな彼は、主人公の男の子に惹かれるんですけど、動揺しちゃっていつもみたくは手が出せないんですw


などと、よくない妄想をしつつ、帰ってきたのでした。
11月2日まで公開中だそうです。
http://www.shiroari.com/habakari/hatsukoi.html
http://www.cinekita.co.jp/