従兄弟と奥様

5年ぶりくらいに、従兄弟に会いました。ひとつ歳上のお兄ちゃんで、小さい頃はとても仲がよくて結婚の約束までしたような気がするのですがw、昨年末、アメリカ勤務となり、その機にちゃっかりとかわいい奥様をもらって連れて行ってしまいました。今回は一時帰国です。


急な渡米で結婚式をあげていないこともあり、奥様には今回、初めてお会いしました。私よりひとつ歳下の明るいコで、けっこう気が合って話がはずみました。地方出身ですが、結婚するまで都内の製薬会社に勤務していたとかで、おいしいケーキ屋さんの話で盛り上がったりw やはりたいていの女子は甘いものの誘惑に弱いですねぇ。


従兄弟と彼女は大学時代からのおつきあいで、就職で一時期、遠距離になり、でも気持ちを貫いて結婚。まー、素敵だわァなんてオネエっぽく褒めたりしてたのですが、「好きな人とはいえ、お仕事を辞めてアメリカについていくのは勇気がいったでしょう」と話をふった時が面白かったの。彼女は「そうですね、けっこう考えました」みたいに頷いたんですけど、従兄弟はというと「え、そうなの?」って感じでポカーンとしててw


従兄弟はイギリス留学の経験もあって、わりにジェントルなほうだし、そう時代遅れな男子ではないと思うのですけど、自分の恋人が仕事と結婚との間で迷ったり揺れ動いたりするということが、まるっきり想像できてなかったみたいですね。いい機会だし、アイツも嫁き遅れになる前に結婚してやらなきゃな、みたいな感覚だったみたい。


そりゃあ、ひたすら結婚したくてたまらない女子も多いと思いますけど、彼女の場合、大手製薬会社の研究職だったそうですから、結婚したい気持ちと同時に、自分自身のキャリア形成というものがあるわけですよ。それを投げ打って、ゼロになって信じた人についていくって、もし男の人が同じことをやらなきゃいけないとしたらゾッとすると思うんですけど、そういう想像はちっともしないものなのねぇw


それでね、まだあるんですけど、従兄弟は次男坊なんだけど、彼女は一人娘なのですよ。だから、あらまあ、ご両親はさぞかし家を出したくなかったでしょうにと思って、「すんなり許してもらえてよかったね」って言ったら、まー、彼女がまた慎ましやかに「うーん、こっちに(養子に)入ってくれないかみたいなことは、チラッと(親に)言われたんですけど……」とか呟いて、従兄弟がまた「えっ!?」みたいになっててw


やだわ、私ったらいろいろあぶり出しすぎかしら?wとか思ったんですけど、ホントそういう想像もしないものなのねぇ。我が従兄弟ながらあまりに鈍感クンだから、ちょっとからかって「いいじゃん、お兄ちゃん実家にいるんだし、入ってあげなよw」って言ったらギョッとした顔になって、でも「…まぁ、俺はいいんだけど、うちの親がなんて言うかなあ」なんて言っちゃってw 彼女に「え、あなたはいいの? イヤかと思って言わなかったんだけど…」って突っ込まれて慌てて、「いや、でも姓が変わるっていうのはなにかと不便だから」とか言ってw そんなの彼女だって一緒じゃなーい?って思ったんだけど、夫婦間に波風を立てることもないので黙ってましたw


不思議ですね。自分は姓が変わるのも嫌で、でも彼女に仕事を辞めさせても、家を出させても、そんなもんだと思ってる。この21世紀に、そんな旧態依然とした価値観がまだ残っているんだなあと実感した出来事でした。いえ、他ならぬあたしの従兄弟のことなので、ほんと申し訳ないんですけどw


まあ、彼女は気遣いのある人みたいだし、先方の親御さんも理解があって「うちの墓どうすんじゃー!」みたいに騒がなかったから、のほほんとしちゃったんでしょうね。従兄弟なのでかばいますけどw、彼女が実はそんなふうに悩んだり考えたりしてたと知って、彼はこの結婚の重みを、やっとそれなりに感じて感銘をうけたようでした。


( く∀ま)<でも、やるじゃない。この人に人生を賭けようと思わせたんだから。
( 奥Д様)<そうだよー。頼りにしてるんだよー。
(従兄▽弟)<いやぁ(照。
( く∀ま)<この人はきっと立派になると思うからついてくんだよ? ←うまい!w
( 奥Д様)<そーだよー。じゃなきゃ怖くて仕事やめられないよ。 ←うまいなーww
(従兄▽弟)<そっか、そーゆーことなのかー(照。 ←単純www