背脂

さるも先生が、いきなり「背脂がほしい」といった。
背脂? なに、ラーメンでもつくるの? と思いつつ一緒に、おいしいと評判の精肉店に行く。ない。


さるも先生、諦めない。すこし歩いて大きなスーパーへ。
店員さんに尋ねてみると、どうも要領を得ない人で、でも根気よく聞いてみると「なくはないけど、商品としてはない」とかグズグズ言っている。


そこで切り込み隊長のくま、「えー、そうなんですかぁ。わけていただくにはどうしたらいいんですかぁ?」と小首を傾げた満面の笑みで交渉開始(消費者金融のCMみたいだと評判です)。


無料で獲得するw


得意満面で「どうぞ」と渡すと、さるも先生モジモジして、「私だって訊けるんだよ?」とか言っている。


嘘です。レジでもなんでも「うん(うなずき)」「ううん(首振り)」で通すさるも先生にできるのは、せいぜい念力を飛ばすくらいですw


しかし、そこからがすごかった。


レバーやトントロ肉なども買って帰り、やおらつくり始めたのは、なんとテリーヌ!


25日に予定している淑女のクリスマス会のための仕込みを今から行っているのです。


明日はケーキを焼くらしい。


しかし、そこに乙女の気配はなく、どちらかというと黙々とした職人の気配が漂うのが面白い。角刈りに見えてくる。


さて、どんなものができあがるのでしょうね。


黙して語らないさるも先生なのでした。

オーブンで焼かれた後、重石をされているテリーヌ様。